日本農芸化学会2019年度東京大会においては、分野融合連携(他学会連携)シンポジウムおよび一般会員公募採択課題シンポジウムの2つの形態でシンポジウムを開催いたします。

昨年度の本大会において、学術活動強化委員会企画シンポジウムとして他学会と合同企画でシンポジウムを開催いたしました。2019年度大会はその流れをより一層加速することを目指して、当該シンポジウムを分野融合連携(他学会連携)シンポジウムと称することにいたしました。今回は、日本農芸化学会とも関連が深い、日本機能性食品医用学会日本ゲノム微生物学会と2つのシンポジウムを行います。分野融合連携(他学会連携)シンポジウムが、本会の皆様のご研究が分野を融合したものへと大きく展開するきっかけとなれば幸いです。

一般会員採択課題のものとしては、例年より絞った24課題でシンポジウムを行います。毎回、シンポジウムは同時並行で開催されることが多く、折角面白い内容のシンポジウムが多数あるにもかかわらず、ごく少数の講演しか聴くことが出来ないのでどうにかして欲しいという声を多く耳にしておりました。そこで、今回は大会初日および3日目の午前午後、大会4日目の午前に振り分けてシンポジウムを開催し、皆様が複数のシンポジウムに参加することを可能にしました。シンポジウムに奮ってご参加いただき、より濃密な討議と熱い意見交換の機会としていただければ有り難く存じます。

なお、シンポジウムは一般講演と同時並行で行われます。幸い、今回は会場がコンパクトに配置されておりますので、一般講演とシンポジウムを行き来することも可能になっております。

各シンポジウムのテーマと世話人は以下の通りです。また、分野融合連携(他学会連携)シンポジウムの詳細はそれぞれのリンク先をご覧ください。

分野融合連携(他学会連携)シンポジウム

番号 タイトル、世話人(所属)
3月26日(火)午前
3TJ1 日本機能性食品医用学会との合同企画
食品機能研究を担う両翼 -分子メカニズムの解明と臨床応用-

世話人:宇都宮 一典(東京慈恵会医科大学/日本機能性食品医用学会理事長)、菅原 達也(京都大学)
3月26日(火)午後
3TJ2 日本ゲノム微生物学会との合同企画
農芸化学応用微生物学とゲノム科学の接点

世話人:吉田 健一(神戸大学)、櫻谷 英治(徳島大学)

大会シンポジウム

番号 タイトル、世話人(所属)
3月24日(日)午前
1S01 農芸化学から持続可能な世界への変革を目指して -農芸化学研究が国連の持続可能な開発目標(SDGs)に果たす役割-
世話人:熊谷 日登美(日本大学)、裏出 令子(京都大学)
1S02 ライフサイエンス研究とアカデミア創薬を加速する共用基盤技術(AMED/BINDSワークショップ)
世話人:澤崎 達也(愛媛大学)、宮川 拓也(東京大学)、田之倉 優(東京大学)
1S03 フードメタボロミクス~健康長寿を目指す食品機能性研究
世話人:亀井 康富(京都府立大学)、荒 武(京都大学)
1S04 微生物・植物における一酸化窒素研究の新展開:生成機構と生理機能への理解から応用まで
世話人:高木 博史(奈良先端科学技術大学院大学)、川北 一人(名古屋大学)
1S05 微生物画像情報のデジタル化がもたらす未来
世話人:紙野 圭(製品評価技術基盤機構)、大矢 禎一(東京大学)
3月24日(日)午後
1S06 ペプチド合成技術の新展開
世話人:今野 博行(山形大学)、清水 弘樹(産業総合技術研究所)
1S07 微生物・代謝・生体触媒・遺伝子のユニークかつ重要な機能の解明と応用への展望
世話人:小林 達彦(筑波大学)、西山 真(東京大学)
1S08 食による脳機能改善を考える
世話人:久恒 辰博(東京大学)、入江 一浩(京都大学)、大日向 耕作(京都大学)
1S09 ケミカルバイオロジーに基づく化学コミュニケーションの理解と制御
世話人:井本 正哉(慶應義塾大学)、北 将樹(名古屋大学)
1S10 バイオポリマー研究フロントライン:バイオエコノミーへの挑戦
世話人:松本 謙一郎(北海道大学)、田口 精一(東京農業大学)、大西 康夫(東京大学)
3月26日(火)午前
3S11 産業利用が始まっている体内時計研究
世話人:大池 秀明(農業・食品産業技術総合研究機構)、小田 裕昭(名古屋大学)
3S12 食品機能研究の新時代~ex vivo, in vitro培養系にて生体機能を再現する~
世話人:岩槻 健(東京農業大学)、清水 誠(東京農業大学)
3S13 生合成マシナリからリデザインへ
世話人:大利 徹(北海道大学)、尾仲 宏康(東京大学)
3S14 酵母が拓く脂質・生体膜研究のフロンティア
世話人:福田 良一(東京大学)、舘川 宏之(東京大学)
3月26日(火)午後
3S15 ゲノム合成の世界的なうねりと現状:日本の貢献
世話人:板谷 光泰(慶應大学)、朝井 計(東京農業大学)、金子 真也(東京工業大学)
3S16 食品機能を仲介するマイクロRNA・エクソソーム研究最前線
世話人:立花 宏文(九州大学)、園山 慶(北海道大学)
3S17 農芸化学における有機合成の力 -その視点と未来-
世話人:滝川 浩郷(東京大学)、清田 洋正(岡山大学)、石神 健(東京農業大学)
3S18 植物生長促進微生物研究の新潮流
世話人:由里本 博也(京都大学)、谷 明生(岡山大学)
3月27日(水)午前
4S19 マイクロバイオーム研究から新産業創出に向けた技術的課題と取り組み
世話人:川﨑 浩子(製品評価技術基盤機構)、関口 勇地(産業技術総合研究所)、坂本 光央(理化学研究所)
4S20 酵素の立体構造から動きや機能の理解:酵素の応用利用に必須な構造機能相関の解明
世話人:織田 昌幸(京都府立大学)、河合 富佐子(岡山大学)、沼本 修孝(東京医科歯科大学)
4S21 生理活性ペプチドから動物界を俯瞰する
世話人:河野 強(鳥取大学)、中山 二郎(九州大学)、筒井 和義(早稲田大学)
4S22 食品成分の多彩な免疫調節作用とその分子メカニズム
世話人:西山 千春(東京理科大学)、高橋 恭子(日本大学)
4S23 イソプレノイド生合成経路は新発見の宝庫
世話人:佐藤 努(新潟大学)、川向 誠(島根大学)、葛山 智久(東京大学)
4S24 『農芸化学』でバイオエコノミーを支え、拓く
世話人:石井 正治(東京大学)、東田 英毅(株式会社ちとせ研究所)、上野 嘉之(鹿島建設株式会社)